債券、特に国債はよく安定的な投資と言われます。それは企業(株式)に比べて元本全体がなくなる(=倒産やデフォルト)リスクが小さいことが大きな要因のひとつです。もちろん利率が高い国債はそれだけデフォルトのリスクも大きいことが多いため、国選びが重要となります。
国債購入におすすめの国は?
普通に考えるとデフォルトリスクが小さく、利率が高い方が良いですよね?以下に国債の格付けと利率を表にしています。
米国債のS&P格付けは一段階下がったとはいえ、高い国債格付けを維持しながら利回りも高いという状況です。これは米国がインフレ抑制のため政策金利を上げており、それに伴い各種国債の利率も上がっているからと考えられます。(大雑把ですが…)
米国債金利の今後の予想
米国はインフレ抑制のため政策金利を上昇させており、現在は5.25~5.50という近年まれにみる高金利です。インフレ抑制の目途が立った段階で金利を下降させ、景気後退(リセッション)を起こすことなく事態を収束させようとしています。
このように利下げをうかがいながらその状態が半年以上続いているのが現在、ということになります。
10月を底値に債券価格が上昇し、現在は今年中の利下げを(0.25×複数回…つまりは1%程度?)織り込んでいる状況の様です。ただそれを加味してもこの高金利状態が続けば景気は冷え込み、長期的には数%の利下げを行う可能性は高いと考えました。
短期債と長期債の値動き
そこで活きてくるのが長期債のデュレーションの長さです。債権は償還時に得られる金額が決まっているため、利回りが上がると価格は下がり、逆もしかりです。その際長期債では償還までの期間が長いため、利回りに対する価格変動が大きく、超長期債ETFであるTLT(iShares米国国債20年超)では現在の実効デュレーションが17.08(2023/12/31ブラックロック Fact Cheetより)のため利回り1%の下落で理論上17.08%価格が上がることになります。
円高へ向かう局面へのヘッジ
現在は円安ドル高の局面と考えており、今後の円高によりドル建て資産が大きく減少する恐れがありますが、TLTは政策金利減少による円高の影響をかなり抑える効果があると考えます。(日本のゼロ金利政策解除による円高には今のところ良い案はありませんが、米国利下げの影響よりは小さいと踏んでいます。)
このようなわけで、現在の硬直状態が続けば利回り約4%をゲット、NASDAQ100のヘッジを行いながら、金利下降によるでは価格上昇を見込める(円高ドル安の為替ヘッジも兼ねて)ということでTLTを大量にキープしております。短期的にはさらなる金利上昇も無くはないですが、景気後退の懸念やFRBの金利による財政圧迫を考えると、あっても0.25%1回程度ではないでしょうか。
以上、TLTを保持する理由でした。具体的なデータ類も少しずつ足していければと思います。
↑Nifty50を組み入れる理由を、各国の比較を通して記載しています。
↑現在のポートフォリオ(Nasdaq100×TLT×信用取引)に至った理由を書いています。
投資はみなさまの「ポッケ」の範囲で、慎重に自己責任でお願いします。
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