ポッケです。本日は投資を定量的に分析し、できるだけ客観的な判断をするための元データについてお話ししたいと思います。
投資商品には過去のデータから算出した各種の指標があります。商品単体として私が重要視している指標には、①リターンと②リスク、③相関係数があります。①②はあまりに基本的な指標ですが、③と合わせてきちんと理解していないと長期投資の正しい判断ができないと思うので記載したいと思います。
リターンとは
リターンとは一定期間に得られた利益(手数料や税金を除く)を%で表します。一定期間に当てはまるのは1日だったり1か月だったり1年だったりするので必要に応じて使い分けてください。私は中長期的に考えているので最低1年以上で考えています。
リスクとは
投資におけるリスクとは、危険性ではなく価格のばらつきの意味で使われます。一定期間のばらつきを%で表し、その範囲の価格変動の標準偏差を使っています。つまりリスク10%の商品というのは、その期間の価格変動が平均値から±10%となる割合が68%、倍の±20%となる割合が95%ということになります。
よく積立投資のシミュレーションのグラフで例えば3%複利の右肩上がりのものを見たことがあると思います。あれは正確に記載するとリターン3%、リスク0%のグラフということになります。
そのような商品があるなら見てみたいものですね。はるか昔の預金はこのような感じだったでしょうが、実際にはインフレを考慮するとほとんど上がってなかったのではないでしょうか。リターン3%を株式等で実現しようとすると、実際には山あり谷ありで進んでいかなければなりません。
相関係数とは
相関係数はその商品ごとの価格変動の関係性を表します。最大が1で、その時は全く同じ動き、最小が-1で全く逆の動き、0の時は無関係の動きということになります。
相関係数が0というそのような二つの商品に何か価値はあるのでしょうか。これは長期投資で最も大切だと私が感じている急所なのです。
ではもしリターン5%、価格変動10%(計算を簡単にするため、リターンは-5%、5%、15%のどれかとします)で相関係数0という二つの商品を仮定してみましょう。
どちらも平均リターンは5%で、当たり前ながら同じです。しかし相関係数0の商品を組み合わせることで、価格変動=リスクが下がっています。この例ではマイナスとなる確率は1/3になりました。
上記の内容で商品の組み合わせである程度リスクを調整できることが分かりました。ではどのような状況でこれらを利用すればよいのでしょうか。
長期的な視点での分散投資の考え方
現物積立投資を行う場合は、リスクが大きい方が良いと思います。なぜなら価格が下がった時にたくさん買い増しできるからです。(具体的な事例はまた追加します)
では今回のようにリスクを小さくしたいのはいつか。それは信用買いによるレバレッジをかけたときです。以前書いたように、想定するリターンより信用金利が安ければいくらでも借りた方が得なはずです。しかしデメリットは値下がりによる追証(ロスカット)があることです。投資で最も怖いのは資金がなくなることにより、市場から退場させられることなので、これは避けなければなりません。
分散投資は50社以上に分けるべしというのを見たことがありますが、同じような値動きを集めるだけでは、それは倒産のリスクだけを回避したにすぎません。相関係数の低い組み合わせを行うことで、真の分散投資となります。今後は銘柄ごとの相関係数を確認し、更なるポートフォリオの安全化を図っていきます。
重ねての注意となりますが、このリターン、リスク、相関係数は過去のデータを分析したものであるということです。未来はだれにも分かりませんのであくまで参考としてとらえる必要があります。
投資はみなさまの「ポッケ」の範囲で、慎重に自己責任でお願いします。
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